夜になると、屋根裏から「キュッキュッ」という小さな鳴き声が聞こえたり、壁に黒いしみができていませんか?
それは、もしかするとコウモリが家に住みついているサインかもしれません。
コウモリは見た目が小さくても、フンや尿による悪臭・アレルギー・感染症の危険があります。
しかし、コウモリは法律で保護されている野生動物のため、むやみに駆除すると違法になるおそれがあります。
この記事では、コウモリ駆除の法律と注意点、自分でできる追い出し方法、そして再発を防ぐための家の管理法までを、やさしく解説します。
コウモリ駆除に関する法律とは?
コウモリは、「鳥獣保護管理法(旧・鳥獣保護法)」で守られている保護対象の野生動物です。
そのため、捕獲・殺処分・巣の破壊などを行うと、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に科せられる可能性があります。
つまり、
- コウモリを捕まえる
- 網で閉じ込める
- 巣を壊す
といった行為は、個人ではできないということです。
ただし、「追い出す」「侵入口を塞ぐ」といった行為は合法であり、適切な手順を踏めば自分でも対応可能です。
コウモリが家に住みつく原因
コウモリはとても小柄で、わずか2cmの隙間からでも侵入できます。
屋根裏やシャッターの裏、換気口などは、彼らにとって格好の住処。
主な原因は以下の通りです。
- 屋根や外壁の劣化による隙間
- 明るさや人の気配が少ない環境
- 虫(エサ)が多い庭や照明まわり
夜行性のため、昼間は静かに潜んでおり、気づいた時にはフンが大量にたまっているケースもあります。
放置するとどうなる?コウモリ被害の実態
コウモリを放置すると、被害は想像以上に広がります。
- フン・尿による悪臭や壁のシミ
- ダニ・ノミ・カビの繁殖
- アレルギー症状・喘息悪化
- 病原菌(ヒストプラズマなど)による感染症リスク
さらに、コウモリは帰巣本能が強く、一度住みつくと毎年同じ場所に戻ってくる傾向があります。
そのため、単なる追い出しだけでは再発の可能性が高く、**「追い出し+封鎖+清掃」**の三段構えが必要です。
自分でできる追い出し方(合法的な方法)
法律に触れずにできるのは、**「追い出し」と「再侵入の防止」**です。
● ステップ①:夕方〜夜に追い出す
コウモリは夜に活動するため、夕方(日没直後)に屋根裏の換気口や隙間を開けて外に出すのが効果的。
翌朝には必ず閉じておきましょう。
● ステップ②:忌避剤・ライトを使う
コウモリは明るさと匂いに敏感です。
市販のコウモリ用忌避スプレーや超音波機器を使用したり、LEDライトを点灯することで「ここは住みにくい場所」と思わせられます。
● ステップ③:フンの清掃と除菌
フンは乾燥して粉状になると吸い込む危険があるため、マスク・手袋を着用し、消毒用アルコールや次亜塩素酸水で清掃します。
業者に依頼すべきケース
以下のような場合は、必ず専門業者に相談しましょう。
- 屋根裏に大量のフンや尿の跡がある
- コウモリが昼間も飛び回っている(繁殖中の可能性)
- 自力で追い出しても再び戻ってくる
- 小さな子どもや高齢者がいる家庭で衛生面が心配
業者なら、追い出し→清掃→消毒→侵入口封鎖→再発保証までを一括で行ってくれます。
また、行政からの駆除許可を受けた有資格業者が対応するため、違法性もありません。
コウモリ駆除の費用相場
| 作業内容 | 費用目安(税込) |
|---|---|
| 調査・見積もり | 無料〜5,000円 |
| 追い出し作業 | 15,000〜40,000円 |
| 清掃・除菌・消臭 | 10,000〜30,000円 |
| 侵入口封鎖工事 | 20,000〜50,000円 |
| 再発防止保証付きプラン | 60,000〜120,000円 |
被害の範囲や家の構造によって費用は変動しますが、再発保証付きプランを選ぶのが安心です。
再発防止のためのポイント
- 屋根・軒下・換気口などを金網や防虫ネットでカバー
- 外灯をLEDに変えて虫を寄せつけない
- 定期的に屋根裏や倉庫を点検
- 繁殖期(5〜8月)を避けて秋〜冬に施工する
特に繁殖期には、子育て中のコウモリを閉じ込めると法律違反になる恐れがあるため、作業時期にも注意が必要です。
まとめ|コウモリ駆除は「法律に沿って、安全に」
コウモリは勝手に捕獲・駆除できない保護動物です。
しかし、正しい知識を持てば、自分でも追い出しと再発防止が可能です。
「音がする」「フンが落ちている」などの初期サインを感じたら、
法律を守りつつ、早めの行動が一番の予防策。
不安がある場合は、専門業者への無料相談を検討しましょう。
安全で静かな夜を取り戻すために、
正しい方法で、家をコウモリから守りましょう。


コメント