家庭菜園や庭の芝生に、ある日突然「土の盛り上がり」ができていたら、それはモグラの通り道＝モグラ塚の可能性があります。
小さな生き物ですが、モグラが掘るトンネルは広範囲に広がり、根を浮かせて植物を枯らす被害が発生します。
また、空気が入りすぎて土が乾燥したり、芝生が浮き上がってしまうこともあります。
この記事では、モグラ駆除の基本と地中被害の防ぎ方を、女性の視点でやさしく説明します。
「自分で対策したい」「家庭菜園を守りたい」という方に、安全で現実的な方法をお伝えします。
モグラはどんな生き物？まずは生態を理解
モグラは地中にトンネルを掘って生活する小型哺乳類。
一見かわいらしい印象ですが、実際は1日に自分の体重と同じ量のミミズを食べる肉食性で、
常に動き回りながらトンネルを掘り続けています。
特に春先と秋は活動が活発になり、繁殖期や餌の豊富な季節には被害が増える傾向にあります。
彼らは縄張り意識が強いため、一度住みつくと何度も同じ場所を通るようになります。
放置するとどうなる？家庭菜園・芝生への被害
モグラが掘るトンネルは、家庭菜園や芝生に深刻な影響を与えます。
- 野菜の根が浮き上がり、成長が止まる
- 芝生が波打ち、地面がデコボコになる
- 土が乾燥して地中の水分が逃げる
- トンネルを利用してネズミが侵入することも
特に根菜類（じゃがいも・にんじん・大根）などは被害を受けやすく、
見た目以上に収穫量が減ってしまうケースも少なくありません。
自分でできるモグラ駆除の方法
モグラは鳥獣保護法の対象であり、捕獲には都道府県の許可が必要です。
そのため、基本的には「追い出す」か「住みにくくする」ことが中心になります。
● ① 忌避剤を使う
ホームセンターで売られているモグラ忌避剤（ナフタリン・木酢液・ヒトの髪の毛などを利用）を、
モグラのトンネルに沿って入れる方法です。
刺激臭を嫌うため、一定期間は出ていく可能性があります。
ただし、雨や時間経過で効果が薄れるため、定期的な入れ替えが必要です。
● ② 振動・音で追い出す
モグラは聴覚が敏感な動物。
地面に刺すタイプのソーラー式振動装置を設置すると、
低周波の振動が伝わり、モグラが別の場所に移動します。
人間やペットに害はなく、家庭向けのやさしい駆除法です。
● ③ モグラトラップ（捕獲器）を設置
許可を得た上で行う場合には、専用のモグラ捕獲器を設置します。
通り道（トンネル）を特定し、そこに筒型の罠を埋め込むのが基本です。
トンネルの位置を見極めるには、土の盛り上がりが新しい箇所を狙いましょう。
地中被害を防ぐための環境づくり
駆除だけでなく、「寄せつけない環境」をつくることが長期的には大切です。
● ① 防草シートやワイヤーネットの設置
菜園の下に金網や防草シートを敷くことで、モグラが地表に出にくくなります。
特に芝生の下に施工しておくと、トンネルが浅くならず植物が安定します。
● ② ミミズ・害虫の多い環境を改善
モグラはミミズを主食とするため、過剰な有機肥料や堆肥の使用が被害を招くことも。
土壌を整え、肥料を適量に保つことで、モグラの餌場を減らせます。
● ③ 定期的な地面のチェック
土が柔らかい場所や排水の悪い場所は、モグラが掘りやすい環境です。
定期的に地表をならす・転圧することで、トンネルを壊し、侵入を防げます。
業者に依頼する場合の費用目安
| 作業内容 | 費用の目安（税込） |
|---|---|
| 調査・見積もり | 無料〜5,000円 |
| 忌避剤・振動器設置 | 10,000〜30,000円 |
| 捕獲・駆除作業 | 30,000〜70,000円 |
| 侵入防止ネット設置 | 20,000〜50,000円 |
| 年間メンテナンスプラン | 50,000円前後 |
被害範囲が広い場合や再発が多い場合は、プロに依頼して一括施工するのがおすすめです。
特に、畑や芝生を広く管理している場合は、再侵入を防ぐための境界対策が効果的です。
再発防止のための暮らしの工夫
- 菜園周囲に防草シート＋砂利層を設ける
- ソーラー式振動装置を常設
- 排水をよくし、湿気を減らす
- 定期的に新しいモグラ塚をチェック
「また出てきた…」と感じた時こそ、早期の対応がポイント。
放置するとトンネル網が複雑化し、駆除に時間もコストもかかります。
まとめ｜モグラと共存しないために
モグラは自然界では大切な存在ですが、家庭菜園や芝生に住みつくと困りもの。
被害を広げないためには、早期発見と環境整備がカギです。
すぐにできる対策を取り入れながら、必要に応じて専門業者に相談し、
**再発しにくい「モグラに嫌われる庭」**を作りましょう。
緑あふれるお庭を守ることは、毎日の小さな工夫から始まります。
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